所有している雑居ビルは区分所有物件です。区分所有されている一部の方は住居として利用されています。
今まで契約してきた管理会社は、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」に沿ったマンション管理業登録業者ではありませんでした。つまり、この雑居ビルは管理組合による「自主管理」だったわけです。管理会社と呼んでいた会社は単なる管理のお手伝いを業務委託してきただけだったわけです。
51日目に書いた通り、管理会社変更の動議を出して正式に手続きを進めることになりました。現在の管理会社との契約期限まで約5ヶ月程度に迫っていましたので、早急にことを進めなければなりませんでした。手順は以下の通りです。
- 管理会社候補の選出
- プレゼンテーションと管理費用の提示
- 理事会による選考作業
- 総会での承認
- 重要事項説明
- 委託契約の締結
- 旧管理会社との業務引継ぎ
管理会社候補
各理事が候補となる管理会社を選出しました。計4社。現在の管理”委託”業務の一覧を各社に伝えて、約1か月後のプレゼンに向けてスタートを切りました。
私も大手管理会社に連絡を取り、まずは見積をとってみることに。
会社の大きさによるメリット・デメリットがあります。会社が大きいと以下の項目が挙げられ、規模が小さいとメリットとデメリットが逆になります。
メリット :企業としての安定感・安心感
デメリット:担当者1名当たりの受託案件数の多さ 委託費用の高さ
金額だけで決められないところも実際ありますから、プレゼンは非常に大事です。
プレゼンテーションと選定
こちらから委託業務内容を渡してあるので、金額部分の比較検討は非常に明快です。また、実際に担当する方の人間性も重要です。
プレゼンは各社20分程度で行われ、結局は金額が一番低かった業者を選出することになりました。管理会社の規模としては中堅で、比較的業績も安定しており、事務所も近くにあるので何かと便利ですし。もちろん、担当する方も非常に真面目そうで経験豊富というところも決め手でした。
私は大手管理会社を紹介したのですが、管理項目が同じ条件となるとやはり委託費の高さがネックとなりました。その差は約1.5倍です。話にもなりません。
あとは、新管理会社の担当者が粛々とことを進めてくれました。今までは管理組合の銀行通帳とハンコを理事長が保管しており、しかも出納も年間費用を受け取って理事長自ら行っているという、信じがたい状態だったのです。
国の認定も受けていない管理会社もどきに高い管理委託費用を払って、しかも出納管理も組合から金を受け取って理事長が行うという、タコが自分の足を食いものにしているという状況でした。これが解消されて、非常に金銭的にクリアになりました。
新管理会社に変ってから
さすがに慣れていることもあり、対応が適切です。今までのような連絡しても返事がない、伝えてもやっていない、ということがありません。というか、こんな基本的なこともできない担当者と十数年(?)以上も付き合ってきたというのが信じられないですが。
一方で、新しい管理会社になってから、いろいろな改善工事等が提案されています。提案自体はとても良いことですが、それぞれの工事費用と効果を見比べて判断する必要があります。何かとお金を使ってもらって、工事の管理などで儲けることも稼ぐ部分だからです。
今日のまとめ
物件の良し悪しの一つに、管理会社が挙げられます。マンションを初めとして区分所有されている建物は、管理組合によって建物の維持管理など物件価値を維持しているのですが、実際の業務や管理内容については管理会社に頼っているわけです。しかし、費用面からも管理会社に頼りすぎてもいけません。なれ合いにならない関係でいることが大事ですね。