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複利とIRR(74日目)

投稿日:2021年2月5日 更新日:

株式投資は、「長期」、「分散」、「積み立て」が良いとされています。逆に、「短期」、「一点」、「一括」で、一攫千金なんて、ギャンブルみたいなことは投資ではなく投機です。

不動産投資も良い物件にさえ巡り合えれば、長期にわたって安定した収入を得ることができます。

今回は、「長期」、「積み立て」の投資による複利の効果とIRRの関係を調べてみましょう。

IRRは再投資

IRRの収益率%は、事業期間中の収益を再投資していることを前提とした計算結果です。つまり、不動産投資の場合、毎月の家賃収入は遊興費とかで使うのではなくて、投資に回すということなんです。

実際は子供の学費に多くは消えていきましたが、本当はそれではIRRの計算結果と実績は合致していないことになります。

まぁ、IRRは投資効率を図る物差しですから、事業を始めてからの実績とは乖離するのが普通ですね。

再投資は複利

要は利益を再投資する=複利なんです。そこで、複利の効果を改めて理解しようと思います。

複利というと、借金の方がイメージしやすいですね。良く言う、「雪だるまのように借金が増えて、一家離散になった(涙)。」というものです。

借金の場合は、発生した利息が元本に加算されて、その増えた金額に対しても利息がかかるというものです。これを借金の利息ではなくて投資の配当と考えること同じことになります。

例として、積み立てNISAで計算してみましょう。積み立てNISAの効果が良くわかります。

計算例 積み立てNISAの複利計算

計算例として、以下の条件を設定します。

  • 積立額 :毎年40万円(積み立て上限額)
  • 積立期間:20年間(非課税期間)
  • 配当  :再投資
  • 利率  :7%

0年目に40万円だったものが、20年後は155万円と、約3.8倍です。これこそが雪だるま効果ですね。

20年間なにもせず、毎年7%の配当をそのまま再投資した結果です。

グラフを見ると、弓なりになっていて年々増額スピードが高まっているのが視覚的にもわかると思います。

だから、長期なんですね。もちろん、株式投資で毎年コンスタントに7%も配当を継続して得られるわけではありませんが、株式インデックスの平均的な期待リターンは5~7%と言われていますので、時間軸を長期間とすれば、あり得る数値です。

IRRの計算

この計算例のキャッシュフローは、

年数011920
キャッシュフロー(万円)-4000155
初年度に40万円投資して、20年間放置です。

となります。

0年目の期初に40万円を投資します。そして、そのまま20年目(20年間)の期初には155万円になっているわけです。

これのIRRをEXCELで求めてみると、

IRR=7.0%

となります。IRRの計算方法については、こちらを参考にしてください。

当たり前ですね。IRRは配当を再投資することが前提となっているわけですから。

積み立てNISAを毎年行った場合

積み立てNISAは、1年で40万円を積立額の上限とする制度です。つまり、翌年も40万円を積み立てることができます。

ここでは、最初に積み立てを開始してから20年後の収益を計算してみましょう。

積み立て可能な期間を20年とすると、1年目は20年、2年目は19年、と期間が短くなっていきます。

投資1投資2投資3投資18投資19投資20合計
0-40     -40
10-40    -40
200-40   -40
3000   -40
4000   -40
5000   -40
6000   -40
7000   -40
8000   -40
9000   -40
10000   -40
11000   -40
12000   -40
13000   -40
14000   -40
15000   -40
16000   -40
17000-40  -40
180000-40 -40
1900000-40-40
201551451354946431755
IRR7.0%7.0%7.0%7.0%7.0%7.0%7.0%
キャッシュフロー

単年度ごとのキャッシュフローが縦の列、20年間のキャッシュフローが一番右側の列となります。

毎年40万円の投資が複利効果で、20年後には1755万円にもなるわけです。毎年40万円×20年間で800万円の投資で、リターンが1755万円。約2.2倍にもなります。

表の一番下は、それぞれのキャッシュフローに対するIRRです。利率7%で期間の長短に関わらず配当は再投資ですから、IRRも期間に関係なく7%となります。

また、キャッシュフローの合計でも同じ7%になります。利率は同じですが、期間が異なるキャッシュフローを合計してもやっぱりIRRは7%になるんですね。

期間の影響

次に期間の影響を探ってみましょう。時間経過により雪だるま的に金額が大きくなることは先ほどのグラフでもわかりましたが、年数をパラメーターにしてシミュレーションしてみましょう。

  • 積立期間:10年間 20年間 30年間
  • 配当  :再投資
  • 利率  :1%~10%

このシミュレーションで分かることは、投資期間が長ければ長いほど、複利効果が大きくなるということです。

また、10年間の利率10%よりも30年間の4%の方が収益率は大きくなります。ただし、時間の影響は考慮されていませんので単純比較はできませんが。

株式投資で言えることは、期間の視点で行えば、長期投資であるほどリスクは低下する(=利率が低くても収益は得られる)ということです。

今日のまとめ

投資、特に株式投資は、市場動向や景気、様々な要素により変動します。

時には価値が半分になるほどの毀損を被ることもあります。ただ、その傷は時間が癒してくれるということですね。

人間の欲望が継続的な発展(=株式市場の上昇)の原動力だとすれば、その頑張りによって一時的な価値の下落はカバーされるということになります。

時々発生する株価の全世界一斉暴落も一時的なもので、いづれ暴落前の株価を超過するということです。逆に、暴落は買い時です。暴落が起きても、冷静に新しい株の購入を検討することができますね。

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