停電が続いていました。さらに、管理会社からのいい加減な情報に振り回されていました。テナントさんも所有者である私もいら立ちが強くなっていきました。

電力復旧までの道のり
建物に供給される電気は、
① 電線から建物へ
② 建物から各階(各区分)へ
という2段階になっています。このうち、②は建物所有者(管理組合)側の責任範囲となります。①は電力会社です。
火災発生後、実況見分を経て、復旧工事の実施が許可になって5日程度で②の範囲は復旧となりました。
しかし、、、 ①は相手がお役所のような東京電力です。すぐにテキパキと進むということはありません。しかも、管理会社のいい加減さも手伝って、周りが振り回されていました。今思い出しても腹立たしい! 怒!
電線は6600Vという高圧で電気が流れています。高い電圧で電気を供給した方が送電ロスが少ないからです。
でも、建物で使う電気は低圧と呼ばれる100Vか200Vですから、電圧を下げる必要があるわけです。
電柱の上などにバケツのような容器が付いているのを見たことがあると思います。これが変圧器で、6600V⇒100V/200Vに変換しています。
今回の火災では、建物内部に設置されていた変圧器が火災時の熱で爆発して壊れたため、東京電力の責任範囲である部分も復旧しなければならないことが、スケジュールに大きな影響を与えることとなりました。
電力会社はお役所
私を含めて皆さん電気には大変お世話になっています。電気がないと生活が成り立たないほど頼り切っています。キャンプは違いますね。(笑)
基本的に電力の使用者の都合など、電力会社は聞いてくれません。ましてや、火事を起こして東京電力の設備が壊れたケースでは、必要以上の”慎重さ”と十分すぎるほどの”対策”を講じる必要があると考えられてしまうもの。
したがって、復旧工事に入る前には、何度も現場確認をしてから工事を行います。工事予定もこちらの都合なんて当然のようにお構いなしです。
”東京電力さん、その節はお世話になりました。ずいぶんゆっくりした復旧工事でありがとうございました!”
こうやって、ヤキモキしながら電力復旧となったのは火災発生後、3週間も過ぎた頃でした。やれやれ。。。
この間、テナントさん達とのこまめなコミュニケーションは取っていました。電力の復旧については、遅々として始まらない東京電力の工事にイライラしつつも連帯感が生まれていたようにも思います。
電力使用契約は新規です!
小規模の雑居ビルですけど、エアコンはビルマルチ(大型のエアコン)を使用しているので、東京電力とは電灯(照明、コンセントなど)と動力(エアコン用)の2本で契約となっています。
今回は電気の供給部分が壊れたので、契約内容とは関係ないはず。しかしです。東京電力はメーターも壊れたので、契約は新規です!と言ってきました。なるほどね。この手続きをしないと電気を流せないんですって!この手続きは電話でも可能なのですが、管理会社から送られてきた連絡先(東京電力の子会社)に電話してみると、「火災で復旧? 何のことでしょう???」 イライラ倍増です!
まぁ、いろいろ精神的に山谷(谷だけだったかな (笑))ありましたが、何とか電力が復旧しました。火災の半年前に交換したばかりのエアコンも問題なく動いています。もちろん、エアコン屋さんにも調査してもらって、稼働には支障がないことを確認しています。ただし、熱の影響は間違いなく受けているので、室外機への電力線の健全性については若干の不安要素があるとのこと。しばらく落ち着いてから、交換するかどうかを判断することにします。
また、エアコンから冷風を出すときに生じる結露水を屋外に配水する必要があるのですが、その水を排水するドレン管が熱で溶けて跡形もなくなってしまいました。が、外壁まではつながっているので、外壁沿いに垂れ流しです。。。
それでも、何とかテナントさんが仕事を再開できる状態にはなりました。長い3週間でした。
今日のまとめ
本業は建設業ですので、電力会社の対応については分かっていましたが、ことがことだけに多少の配慮を受けられるのではないかと思っていました。しかし、それは勝手な希望でした。まぁ、3週間でも早い方ですよ!と言われてしまったら身もふたもないですけどね。