39日目にキャッシュフロー予測を立てて、IRR(内部収益率)を計算しました。
今日は、そのキャッシュフローを立てたパラメーターを変化させて、購入後の収益率改善の方法を探っていきます。シミュレーションですね。
いろいろなパターンでシミュレーションを事前に行って、購入後の収益の最大化を図ることも重要な戦略となります。
パラメーター
パラメーターとして、次の項目が考えられます。
- 月額賃料
- 入居期間
- 借入金
- 借入期間
一番影響が大きいのは、やっぱり1.の月額賃料ですね。
1.月額賃料
38日目に賃料相場の調査を行っています。その結果によると、床面積(坪)あたりの賃料相場は、
11,000 ~ 18,000円/坪/月
でした。39日目のキャッシュフロー予測で採用した賃料は、36万円/月です。床面積あたりに換算すると、
360,000 ÷ (100m2 × 0.3205) = 11,900 円/坪/月
となります。
先ほどの周辺相場のレンジから、かなり低い設定であることがわかります。
また、Homesでは、周辺相場でピックアップした物件のロケーションが地図で把握することができます。これをチェックすると、今回購入を検討している物件の立地がリストに載っている物件よりも良いことがわかりました。
不動産業者のみが閲覧できる、レインズ(REINS)の契約実績から想定月額賃料を提示しているはずですが、購入者とのトラブルを避けるため低めに設定しているということでしょうか。
やはり、どう考えても14,000円/坪/月での賃料設定は妥当なところだと感じます。もしかしたら、15,000円/坪/月でも契約できるのではないかとも思います。
そこで、やはり賃料設定は、若干強気でシミュレーションしてみます。
14,000円/坪/月の場合
月の賃料収入は、36万円 ⇒ 42.4万円 となります。これでIRRを計算してみると、
となります。賃料以外の条件は、39日目と同じです。
支出額が変わらないので、%は改善へ向かいますがすごい上昇です。
36万円/月のIRRはこれ↓です。
毎月の賃料収入が、6万円(36万円に対して17%程度上昇)上振れるだけで、こんなに改善します。
他のパラメーターとの単純比較は難しそうですが、現実的な範囲での賃料収入の増額が一番効果的であることは間違いなさそうです。
単位床面積の月額賃料を変化させたときのIRRは以下の通りです。
キャッシュフローの算定年数によるIRRの差はほとんどありません。単位面積賃料が上がれば、リニアにIRRも上昇します。
では、キャッシュフロー総額はどうでしょうか。
単位面積賃料が上がれば当然キャッシュフロー総額も上昇します。その傾向は事業期間が長いほど顕著になります。
これらのことから、
- 単位面積賃料はできるだけ高く(あたりまえ)
- 事業期間は長く(ただし、経年劣化による改修工事費用の負担は増える)
ということでしょうか。( )に記載した経年劣化による改修工事費用の負担リスクについては、修繕積立金で織り込み済みと考えることができます。修繕積立金の範囲内で納まる改修工事であればですが。
今日のまとめ
今日は、IRRとキャッシュフロー総額を単位面積賃料をパラメーターにしてシミュレーションしてみました。
これだけでも、投資スタイルの方向性を設定するネタになります。
[…] 40日目では、月額賃料をパラメーターにIRRの変化を検証してみました。今日は、引き続きで他のパラメーターで計算してみます。 […]