今日のシミュレーションは、借入金についてです。今回の雑居ビルの購入では、銀行と父親からの融資を使います。
すでに1Rマンションを現金で購入して手持ち資金が薄いため、もとより借入が必要な訳です。
当面の生活の必要額を除く手持ち資金から借入額の最小額が決まります。借入額を増やせばIRRが高くなります。
つまり、借入したお金が稼ぐ力となるので、効率が良いということになります。少ない元手で稼いでいるということですね。
今日は、借入額をパラメーターにしてIRRのシミュレーションを行ってみます。
この時の金利は、当初5年は2%、その後は4%、借入期間がすべて15年としています。
借入額をパラメーターに
借入を1100万円(自己資金1066万円)から2166万円(自己資金0円)まで変化させた結果が以下の通りです。
借入金1900万円(自己資金266万円)以上になるとIRRが急激に大きくなります。この時、LTVは91.3%にもなります。さらに、ひと月の手残り額は4.9万円となります。
全て借入金とすると、ひと月の手残り額は3.2万円に。
続いて、借入額とキャッシュフロー総額の関係です。
借入額が大きくなるにしたがって、キャッシュフロー総額は減少していきます。これは金利負担が大きくなるから当然ですね。
金利をパラメーターに
続いて、借入には当然付きものの金利によるIRRへの影響をシミュレーションしてみましょう。
今までのシミュレーションでの金利設定は、
- 当初5年間 2.0%
- 以降 4.0%
としています。4%は高いようにも感じると思いますが、将来どうなるか分かりません。金利上昇の耐性を計るためにも高めの金利でシミュレーションを行っています。
これを借入期間である15年すべてを、1% 2% 3% 4% 5% 6% に変化させてみましょう。借入額は、1700万円とします。
当然と言えば当然ですが、金利が上がればIRRは下がります。手残りの金額が少なくなりますし。
金利が高い ⇒ 毎月の返済に占める金利の額が大きい
ためにIRRが下がるということです。
金利とキャッシュフローの関係です。当然ですが、金利が上昇すると毎月の手残りが少なくなるので、キャッシュフロー総額も金利上昇に応じて低下します。
今日のまとめ
借入金と金利、IRR、キャッシュフローの関係は、複合的に変化しています。その全容を把握するためにも、事業計画に関係する要素をパラメーターにして変化を事前に把握する必要がありますね。