夜逃げ騒ぎに振り回されていましたが、室内に残っていたガラクタたちの廃棄やいろいろ痛んだ部分を改修して、新規募集をかけていました。
もちろん、不動産仲介はいつもの不動産業者さんです。
8月22日に夜逃げされたのですが、部屋の改修工事が終わったのは11月ぐらいでした。不動産業者に紹介してもらった工事業者が忙しくて見積書の受け取りが遅れることなどもあって、工事の発注も10月になっていました。
専門が建築なので、どうしても見積書の中身のチェックが勢い細かくなってしまいます。ちょうどその頃は改修工事費用の負担がどうなるか見えていなかったこともありましたし。
改修工事の見積書
20日目にも掲載しましたが、業者からの見積書です。
内容を見ていきましょう。
1.クロス補修
基本的には汚れがひどかったですが、6.のクリーニングには含まれない補修工事となっています。
コンセントプレート新品取り付けを含むとなっていますが、なぜかコンセントプレートがなくなっていたんですよね。
2. 床補修
フローリングはディンプルだらけ、CFシートは表面がはがれるほど痛んで汚れもひどい状態です。CFシートは、濡らしても簡単に拭き掃除ができるので、おトイレや洗面所、キッチンなどの水回りによく使われる樹脂系のシートです。
フローリングの補修でどの程度まで直るのか、正直予測できませんでした。CFシートはどうにもならないので張り替えです。
巾木は、床と壁の境目につける見切りの部材です。張り替えとなった床のCFシートと壁の間の巾木は交換です。補修となったフローリングの周りの巾木も痛みがひどい部分がありまして、交換となりました。
金額は、フローリングの補修であればちょっと高い感じがしましたが、補修のクオリティーを見せてもらうことにしました。
3.ドア補修
蹴られたと思われる穴の補修です。これも交換した方が安いかもと思いました。5万円もだせば新しいドアは買うことができます。でも、交換になるとドア枠から交換になる可能性があるし、ゴミも増えて廃棄費用も高くなるので、ここは補修にしました。
木製ドアは、中が空洞になっていて軽く開け閉めができるようになっています。そのため、蹴ったりすると穴があいちゃうんです。表面は木目になっていますが、これは印刷です。穴があいたドアの表面の補修。多分、専門の補修屋さんに委託したんだと思います。穴があいていた部分がわからないぐらい上手に直っていました。
4. カーテンレール交換
バルコニー側の掃き出し窓のカーテンレールは、無残にも外れてバルコニーに放置されていました。
カーテンなしでどうして生活してたんでしょうかねぇ。元入居者は女性だったんですけど、まさか露出狂じゃないとは思いますが。(笑)
5.残置物処分
粗大ごみの処分って、意外と高いんです。家庭ごみというわけにはいきませんからね。特に今回は防音室という大物でしたから。やれやれ。
6. クリーニング
これも普通の退去時よりも高めですね。どれだけ汚かったかわかると思います。普通の1Rマンションで広さが20m2程度ですと、3万円~4万円程度だと思います。
金額について
単価の単位は、「式」となっています。まとめてドン!という、ぶっこみ価格です。という意味です。例えば、クロス補修の本来の単位は「m2」ですし、巾木は「m」です。金額の明細を出さないことで、顧客から突っ込まれないようにする常套手段です。
逆に言うと、この値段で全部任せて欲しいということでもあるんです。ですから、クロスの補修がされていなかった部分を見つけた場合、追加費用なしで回収作業をするように求めることができることが多いです。
その分、業者に少しボラれているかもしれませんが、もともと補修項目の面積も小さいので、建築業界の単価では作業してもらうことが難しいからどうしても値段は高くなりがちです。
クロスの張り替えを5m2お願いしたとしても、クロス職人であれば1時間もかからず張れる面積ですけど、現場までの通勤、駐車場、細かい部分張り替えですと手間もかかります。
私は、このような補修工事や清掃作業の金額は、間違いなくおかしい金額でない限りあまり値切らないようにしています。
経費
掲載した見積書には、「経費」という項目はありませんでした。一般的には、各工事項目の合計に、数%の経費を上乗せするのが普通です。でも、大家さんと経費について揉めたことがあるんでしょうね。項目がありませんでした。
経費とは、その業者の利益ですから、当然、計上されるべきです。この見積書には経費の項目がないことから、各工事項目に経費分が含まれていると考えます。
実情は分かりませんが、このような細々した工事の場合、経費は15~20%程度は取られているのではないでしょうか。
今日のまとめ
夜逃げは特別でしたが、入居者の入退室では必ず室内の清掃・改修が必要になります。不動産業者から紹介される業者はそのような作業が得意ですので、任せるのが一番。とにかく早く改修・清掃して、次の入居者を募集できるようにすることがキャッシュフロー的に非常に大事です。