値上がりしている1Rマンションを売却した方が良いのか、持ち続けて家賃収入を得た方が良いのか、の判断を計算によって答えを導きだそうというのが、今回のNTVのシミュレーションのシリーズです。
NTVについては、63日目を参考にしてください。
66日目では、シミュレーション第二弾として割引率をパラメーターとしてNPVの変化を調べてみました。
今回は、売却金額をパラメーターにします。1500万円から2400万円まで変化させてみます。
シミュレーションの条件
今までのシミュレーションでは、今売った場合の売却金額に対する収益率で割引率を設定していましたが、今回は家賃が変化する5年毎にNPVを算定して合計することにします。ただし、単純な足し算では正しく計算されません。それぞれの期間に加えて、それまでの時間(金額は0)を加味する必要があります。
NPV合計 = NPV(割引率1, A1, A2, A3, A4, A5) 初めの5年
+ NPV(割引率2, 0, 0, 0, 0, 0, A6, A7, A8, A9, A10) 6~10年目
:
+ NPV(割引率4, 0,…, 0, A16, A17, A18, A19, A20) 16~20年目
計算式はこのようになります。
計算仮定は以下の通りです。
家賃は建物の老朽化と共に低下するものとします。管理費・修繕積立金および固都税は一定とします。
サラリーマンなので家賃輸入は給与と一緒に総合課税されますので、その時の税率は20%と仮定します。
また、5年毎に賃借人が変わり、仲介手数料やリフォーム費用が合計で20万円発生すると仮定します。
〇年後の売却金額をパラメーターとして変化させます。その売却金額から売却時およびの取得時の仲介手数料等を差し引きます。
さらに、売却時点の未償却残価と売却額との差(キャピタルゲイン:売却益)による所得税(分離課税)を差し引いた額が、手元に残る金額となります。
売却までの実収入と売却時の手残り額によりキャッシュフロー予想を立てて、NPVを計算します。
結果
計算結果が↓です。
グラフの割引率は、0年目の数値を表示しています。実際は、年数が経過するにしたがって家賃収入が減少しますので、割引率も0年時よりも低下することになります。
割引率が低下すると、NPVは上昇します。しかしながら、売却金額をパラメーターにしても一様に今すぐ売却した方が〇年後に売却するよりもメリットが高そうです。
今日のまとめ
なんだかんだやっても、やっぱり10年前と比べて不動産価が大幅に上昇している今、売却が一番良さそうです。ただし、問題は売却によって得られた現金を次に何に投資するかですね。これについても、次回以降で私の実践内容をお伝えしていきます。